石段を登り詰めたところに建つ、中世の様式を受け継いだ雄大で豪壮な本瓦、切妻造の四脚門です。
1614年(慶長19年)再建ですが、現在の山門の建築材は新旧二様に分かれ、再建以前の門の部材も使われています。
慶長19年の再建時ものと考えられるのは、建物上部の斗栱(ときょう)・軒・屋根などであり、軸部材である柱・腰長押(こしなげし)・台輪・方立などは、材質や技法などから室町時代(1333~1572年)のものと考えられます。
降棟に火災から建物を守るといわれる龍神を形どった龍頭瓦を乗せてあります。
(参考文献:広島県立歴史博物館編 「明王院 その歴史と文化」 84頁 資料番号59)
常時見学可
写真撮影:明王院を愛する会