写真撮影:明王院を愛する会
庫裡は書院とともに、1621年(元和7年)に福山城藩主初代水野勝成が、福山城の一部と同様に、神辺城から移築再建したものと伝えられています。
入母屋造、本瓦の初期書院形式の技法をよく残しています。特に玄関や板敷き広間の天井は、古式で規模の雄大な小屋組を露出させています。屋根には煙抜きがあります。
また淡彩の山水・花鳥・獅子を襖に描くなど江戸初期の風格を示しており、狩野派のものと言われています。
書院との間には、坪庭があり、東側の庭園は自然の岩盤の崖下に、池をうがち石橋をかけた鶴亀の庭で、池辺に飛石をめぐらし睡蓮などの四季折々の花が咲き乱れます。
参考文献:広島県立歴史博物館編 「明王院 その歴史と文化」 86頁 資料番号63
内部非公開(不定期で第三土曜日に特別公開)