福山市指定重要文化財

明王院七重石層塔

建立 鎌倉時代

護摩堂南側の前庭にある花崗岩製の七重石層塔で、高さ3.2m、二重台座になっています。

基壇上の基礎は六角形の上面に蓮弁を刻み、初重の軸部に四方仏を陽刻しています。

初重は幅60.8cmであり、屋根の軒は上方に行くに従って約2cmほど緩やかに減少していて、均整のとれた美しい形に整えられています。

屋根はその上の軸部と一石で造られ、露盤上の伏鉢・請花(うけばな)・九輪も一石で造られ、上部の宝珠は一部欠けています。

屋根の軒や軒口などに鎌倉時代中期以降の特徴を示しており、ほぼ完全な形で遺存する石層塔です。

(参考文献:広島県立歴史博物館編 「明王院 その歴史と文化」 88頁 資料番号77)

 

非公開(不定期で第三土曜日の特別公開時で見学可)

写真撮影:明王院を愛する会