国  宝

明王院五重塔

建立 南北朝時代 1348年(貞和4年)

五重塔は、最上階の相輪伏鉢の刻名から、1348年(貞和4年)に民衆が一文勧進の小資を積んで建立されたことが分っています。1953年(昭和28年)に国宝に指定されました。

純和様の姿をとり、全国の五重塔のうち5番目の古さを誇り、中世密教寺院における現存唯一の遺例と言われています。

民衆が建てた塔としては日本最古です。

本塔の心柱が初重の天井で止まって浮いており、全国的にも珍しい例です。浮いているのは地震対策で、心柱制振と言われ、東京スカイツリーにも採用されています。

初重内部には広島県指定重要文化財の弥勒菩薩と不動明王、愛染明王の坐像が安置されています。これを囲む四天柱には金剛界の諸仏諸菩薩などの密教世界が広がっています。

 

参考文献:広島県立歴史博物館編 「明王院 その歴史と文化」 85頁 資料番号61

 

内部非公開(毎年11月第三土曜日に初重のみ特別公開)

写真撮影:明王院を愛する会

 

 

 


五重塔の仏像

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